BJTの表彰者をご紹介する
February 16, 2017
ベトナムにおけるIT企業では、エンジニア、プロジェクトマネジャーのポジション以外にコミュニケータ(通訳・翻訳者)というポジションがあります。コミュニケータは、プロジェクトに参加するベトナム人エンジニアと日本人とのコミュニケーションを通訳・翻訳によってサポートします。
コミュニケータには、資料翻訳のスキル、IT専門用語を知っているだけでなく、日本人のお客様とのコミュニケーション能力、日本風のメールを作成する能力等のソフトスキルも求められます。つまり、「ビジネス日本語能力」が重要です。
先日、ホーチミン日本商工会によりビジネス日本語能力テスト(BJT)が主催され、在ホーチミン日本国総領事公邸で高得点者5名に対し、表彰式が行われました。Techbase VietNamのコミュニケータのLe Thien Vanさんは表彰を受けた高得点者の1人です。
今回の記事は、Vanさんとのインタビューを紹介させて頂きます。
Q1: BJTの高得点での合格おめでとうございます!BJTの概要情報をシェアして頂けませんでしょうか。
A1: BJTは、営業などビジネスで使用する日本語能力を測定するための試験です。
この試験を通じて、文法、語彙、漢字の知識を、口頭、メール、又は文章、画像など様々なシチュエーションのコミュニケーションに適用する能力が評価されます。
試験は年に2回行われて、結果は800点満点。J5(一番低いレベル)、J4、J3、J2、J1とJ1+(特別成績)の6段階のレベルで評価されます。
会社、大学、日本語学校でもBJTの結果が評価基準として使用されています。
社会人では、BJTの結果を採用基準、昇進基準として、卒業者にとっては、卒業成績として判定しています。
Q2: 5名の高得点者になった感想を発表してもらえませんでしょうか。
A2:試験が難しかったので高得点が取れるとは全く思っていませんでした。結果の発表時期を正確的に知らなくて、ベトナム日本人材協力センター(VJCC)より電話をもらい、成績と日本国総領事公邸での表彰式について知ったときには本当にびっくりしました。
高得点合格対象になったことは、とてもうれしくてラッキーだと思います。
日本語能力をさらに向上するため、今回のコースに参加するチャンスを与えて頂いた会社に感謝しています。
Q3: BJT受験準備のため、どれぐらい時間が掛かりましたか。勉強時に何か困ったことがありますか。
A3: 先の質問にも回答した通り、受験準備のため、6週間勉強しました。
その期間中は、毎週2回でセンターへ通って、週末は自分で4時間ぐらい勉強しました。
以前からBJTのことが知っていましたが、関心を持っていませんでした。コースに参加した後、試験の内容を見て少し困ったと感じました。
それに、日本語能力試験N2、N1の文法、敬語の使い方、ビジネス場面用の言葉なども復習しなければなりません。
また、一番困ったのは、解答時間と試験内容の長さです。
120分で100問を解答することになったため、1分未満で質問を聞きながら、早く文章を読んで解答する必要があります。
Q4: 日常用の日本語とビジネス日本語は何か違いがあるかと思いますか。
A4: 日常用の日本語とビジネス日本語の一番違いところは、敬語だと思います。
場面別、対象別に敬語の使い方が異なっていますが、日常の日本語はそこまで厳密ではありません。
また、ビジネス日本語では、「今日」という簡単な言葉でも荘重な表現の使い方になります。
Q5: 仕事上はビジネス日本語を使わなければならない場面があると思いますが、
ビジネス日本語の運用に困ったことがありますか。
A5: 敬語の使い方に困ったことがあります。
私の仕事は、社内の通訳を中心にしているため、敬語にそこまで厳しくありません。そのため、敬語を使う必要がある時に直ぐに反応できていません。
ビジネス日本語の知識を活用して、今後のご活躍に期待しています!