雨の東京で迷いそうになる彼女

October 19, 2017

人間に予想できないことは色々ある。例えば9月の東京なのに曇り空で冷たい風が吹き、雨が降ったり止んだりすることだ。

初めて海外に行った彼女は、東京の街をワクワクしながら観光してきた。刺し身を食べに連れて行ってもらえると知ったとき、彼女は目の奥がピカピカと光るほど嬉しそうだった。その笑顔が眩しかった。電車に乗った時は、大勢の人が乗り降りする様子を見て、何処かでお祭りがあったかな?と不思議に思った。すれ違う人の歩みはすごく速く、ベトナムより速く感じたようだ。彼女は日本人の真似をして早くつり革につかまらなきゃーと思ったら・・・

残念!!!背が低くてつり革まで届かなかったT^T~

幸いことに、優しい同行者のトアイさんがもっと低いところにあるつり革を案内してくれた。

やっとつり革につかまった途端、駅に到着!!!残念な顔で知り合ったばかりの“つり革ちゃん”とお別れしました・・・

9月の東京は晴れが多いはずなのに、彼女がいた間はずっと小雨だった。大した雨でなかったから、東京を普通に楽しんだ。これでベトナムの蒸し暑さを一時的に忘れられるだろうかと思いつつ彼女は雨の下に楽しそうな表情をしていた。

短い出張だったが日本の皆さんに暖かく迎えて頂いた。彼女は教科書でしか勉強したことがない日本で実際に日本人に触れ合うことができて不思議だと感じた。帰国の飛行機の中では、冷たく吹いていた風や雨のことはすっかり忘れたし、疲れも全くなかった。疲れといえば、日本のメンバーこそ疲れてしまったんじゃ?と思った。忙しい中なのに、彼女たちに手作りのストラップをプレゼントしてもらってすごく感動した。そして日本人の仕事する姿を見て、彼女もそのようになりたいと思い、もっと頑張らなきゃと決心した。

読者の皆さん、私達は何を手に入れたか?何を失ったのか?はあまり気にしないでしょう。でも、日本人は自分がどこにいるか、何を持っているかをよく意識して、今持っているのを大切にするように行動しているそうだ。

つい“キットカットが好き”と言ってしまった彼女に、日本の皆さんがとても豪華なキットカットを買ってくれて、言葉にできないほど嬉しかった。いつもそうだ。日本の皆さんは、仕事でもベトナム側が困った時は積極的にサポートしてくれて、相手の存在を大切にしてくれる。だから、もし東京のことを何も知らないTBVのメンバーでも安心だよ。日本には優しい仲間がたくさんいるから道に迷わないようにTake careしてくれるよ。どこにいてもいつもの道に戻れるようになるのだ。

東京の人が多い複雑な道でも私は迷子にはならないよー、と彼女は思っていた。