IT会社における「おもてなし」

October 3, 2017

日系のIT会社で働いたことがありますか?

そんな皆さんはきっと「希望通りに作ったのに、それでもだめなの?要求通りにコードは動くのに他に何が欲しいの??」と心の中で叫んだことがありますよね。

この問題を解決するためには日本的なおもてなしの心を理解する必要があります。

おもてなしとは相手の期待に応えるように行動することです。人の期待に応えるとは?なぜそうしないといけない?もし相手が満足すればあなたは何を得るでしょうか?

例でお話しします。

お客様の要求はボタンをクリックすると別のページに遷移する機能の開発です。言葉の通りに要求を実装した場合、つまり別のページに遷移する処理はお客様の要求を満たせると思いますか?

もし私たちが、ボタンが押されたときにエフェクトを追加し、ページ遷移をスムーズに見せるアニメーションを追加すると、お客様はとても満足すると思われますね。

また、要求が単純に画像のURLを入力してサーバーの情報を更新する処理だとします。そういった場合でもURLとしての正しさ(HTTP/HTTPSがあるかどうか等」、画像拡張子の有効性といった確認をします(バリデーションチェック)。そうすると、アプリを正確に動かせますし、将来発生する可能性のある「問題」を避けることができます。また、バックエンドを担当する同僚を幸せにすることもできますね。

実装した機能に「バグ」が発生した場合、自分の作業は取り敢えず対象のバグを探して修正することです。ただ「おもてなし」においては、それだけではなく、そのバグに関連するリスクを徹底的に調べて、関連する箇所も修正します。(ベトナム的な言い方をすると、そのバグの祖父母、親、子供、孫などを調べて、バグ発生を防ぎます)。そうすると品質が高くなり、お客様だけでなく、リーダー、PMにも大きな満足をもたらすでしょう。

おもてなしは相手に喜びをもたらせます。特別に見返りを求めず行動します。

もしあなたの行動が何かの目的のため、例えば自分自身の利益、賞賛、昇級、昇進だとすると、おもてなしの基本的な精神を失ってしまいます。

どうすれば「おもてなし」を身につけることができるでしょうか?次の基本的なことを実行してみてください。
・丁寧に観察して分析する:相手が言葉にしない「隠れた」要求を発見します。
・傾聴→理解→共感:相手の立場に立って、状況と要求を理解します。
・依頼される前に行動:相手が欲しいときにすぐ結果を渡します。
・仕事を楽しむ:楽しむことで積極的になれます。積極性は相手を理解する機会を増やしてくれます。

仕事に限らず、おもてなしは私たちの生活、自分の家族と生活環境にも有効です。

おもてなしは私たちの周りの人の人生を楽しく快適にします。その結果、自分自身の生活ももっと楽しく快適にすることがでるでしょう。もし誰もが相手の立場に立って考えを理解し、相手のために行動すれば、相手と自分の仕事と生活、全て順調になるではないでしょうか。